あきた十文字映画祭の名物・手書き看板!

雪国の映画祭といえばゆうばり国際ファンタスティック映画祭だが、今年はあきた十文字映画祭に伺わせていただいた。かつては配給作品「百円の恋」や企画・配給作品「私たちのハァハァ」を上映していただいていたのだが、今年はMOOSIC LAB 1018グランプリ作品「月極オトコトモダチ」を招待していただいた。大雪原を抜けてたどり着いた十文字文化センターで、とても手厚い歓待と送り出しをしていただいた。お昼に頂いた横手ラーメンの素朴でさっぱりした味わいも全てスタッフの人柄と重なった。石油ストーブの穏やかなあったかみととてもマッチした映画祭だ。

元祖十文字中華そば「マルタマ」にて。

客席は幅広い客層で大盛況!急遽司会をやることになり、穐山監督、徳永えりさん、橋本淳さん、芦那すみれさんと登壇。主人公ナサは穐山監督本人だと思っていたというキャスト陣の言葉に詰まる穐山監督が面白かった。トーク中にみんなポンポン嬉しそうに言葉を紡いでくれる様子に、良きグルーブが生まれていてる組だなあと実感した。そして穐山監督は、たまたま「生きる街」の舞台挨拶で来場されていた夏木マリさんとニューヨークで偶然会って以来の再会、映画美学校時代の師である白鳥あかね先生とも再会。帰り道、とても感慨深そうで、こういうのこそ”映画祭の醍醐味”だなあと僕まで謎に感慨深くなってしまった。

あきた十文字映画祭スタッフのみなさん、ありがとうございました!

で、翌日。さぬき映画祭に移動しなければいけないため、大曲駅まで送っていただき駅のど真ん前のホテルに宿泊。3時間ほど寝てAM6:40の新幹線で東京へ。やりかけの仕事をせねばと思いつつ、大槻美奈とかウィントン・ケリーとかを聴きながらまどろみ、気づいたら大宮。羽田空港に辿り着くとホームで俳優の松浦祐也くんと遭遇。便は別で高松空港で和田みささんと3人でうどん屋「むぎ屋」で昼食。ダシが不思議な甘さで美味しかった。

上田監督&ふくだ監督夫妻ととよはし映画祭・森谷さんと。楽しかった!

イベント会場のeとぴあに着いてすぐ映画セミナー・コア講座「カメ止め!以前、カメ止め!以降」に上田監督、ふくだ監督、とよはし映画祭・森谷さんと一緒にパネリストとして参加させていただく。話していて一番面白かったのは上田監督がシンガポールの映画祭で取材陣に聞かれた「クリエイターにとって一番大切なことは?」という質問への「締め切りです」という回答。これはまさにMOOSIC LABの1つの特徴でもあるからしてビビビとくる言葉なのであった。上映が決まっていて納期が決まっている事でゴールが決まっているという事。映画祭の大きな役割ってそこなのかもしれないね、なんて話。45分の持ち時間をオーバーして60分もがっつりトークしてしまった。現状を俯瞰できて、自分自身が一番勉強になった気がする。

「少女邂逅」枝監督&里内伽奈さんのコンビでの登壇は実は初めて笑。(さぬき映画祭公式Twitterより)

終わってすぐ「少女邂逅」の上映前舞台挨拶。枝監督、里内伽奈さん、そしてMC一緒にしてくれるという武内おとさん(「左様なら」出演!)という不思議メンツ。上映後、札幌から来た矢武くん(相変わらず几帳面な男…)と打ち合わせ。関係者打ち上げ、「いつか輝いていた彼女は」前田聖来チームやすっかり映画人の山田佳奈監督やその他大勢の再会と出会いのごった煮は毎年恒例。その後”真夜中の映画祭”、今年はシネマスコーレ坪井さんが登板。田中俊介さんとか柳英里紗(マジで久しぶりでした!)とかも再会。

翌日の朝、送迎のタクシーに乗り込むべくロビーに降りると坪井さん、田中俊介さん、森さんがいて名古屋と錯覚。ここは香川だと言い聞かせてeとぴあ情報館へ。本日はふるさと映画祭シンポジウムの司会。高崎映画祭の映画祭設立→映画館(シネマテークたかさき)設立→フィルムコミッション設立で映画の入り口から出口までを賄えるようになった歴史に感銘を受ける。尾道映画祭も映画とライブイベントを併設していたり、とよはし映画祭は舞台挨拶マストの上映。さぬき映画祭の本広監督の自由さと新しさの追求、くまもと復興映画祭の行定監督のオーガナイズ力。色々と考えさせられることばかりで、いつか地元・栃木で映画祭を立ち上げることはできるのだろうか、とかちょっと夢想してしまう。前半戦で抜けて、「アストラル・アブノーマル鈴木さん」「ウルフなシッシー」大野監督がやって来て舞台挨拶司会。いつにも増して言葉少なな大野監督、なかなか言葉を引っ張り出せなかったりいろいろ反省。しかし映画は大盛況で両作品共クスクスが徐々に大きめの笑いになってゆき手応えを感じたのは事実。

本広克行監督、今年もありがとうございました!(松岡ひとみさんのTwitterより)

インディーズ映画の地方での興行が年々厳しくなっている中で、地元の人々としっかり根付き、同時代を生きる映画人の横の繋がりや先輩後輩の縦の繋がりも活性化する今回のような地方の映画祭の重要性は増しているように思える。あきた十文字映画祭、さぬき映画祭の皆さん、おつかれさまでした。どちらにもまた帰ってこれるよう、精進します。ぱぱんが、ぱん。(文=直井卓俊)

>>>見逃したMOSOIC LAB 2018、2.16(土)-2.25(月)、アップリンク渋谷にて開催!!!!!!!